9.理容師(スタッフ)が何故消える?

この摩訶不思議な現象は徐々に理容界に広がりつつある、職人等スタッフは大手安床チェーンに流れてゆく
可能性が高い、今まで安い給料で働いていたスタッフは友達の紹介もあり、高給料のチェーン店に働き口を変更
しているのが第一原因にもなると思われる、最近閉店されたお店があるんですがどうも夫婦でチェーン店舗で働いて
いると聞きます
、なるほど2人で働くとなると50万はあるわけですから、電気代等経費も要らずまるまる収入になる、
夫婦でお店を営業していて50万売上があっても仕入れ、食費、保険、税金、学費(高校、大学)へ行っていれば、
余程節約しないと構造的不況化では赤字経営、、椅子1台で30万ぐらいが妥当、夫婦で60万、良くて80万売上
あって少しは貯蓄でき、ほかもろもろでベタになる計算、働くのも賢いと思えば、なるほどって感じがします、

免許を取るまでは同じ店舗で働くが免許を取ってしまえば、今までのようなお礼奉公は今の時代に合わない,、
若いものには通じない、いま市では大なり小なりを含めると大体5店舗のチェーン店が存在している、これも競争
している、そうなると従業員不足が一番の悩みどころ、イコール給料の底上げ状態が続いている、元々免許資格者が
少ないところへ現状のお店は給料が安い、現状のお店では仕事をさせてもらえない、給料の多いところへ変わる
のは世の常、経営者としては頭を抱える状況になるのは今も将来もありえるでしょう

随分と昔の世界とは変わってきた、老年の理容師は廃業、若い理容師は給料高額のお店に移動してゆく、この
傾向はどこの世界でも言えます、しかし安床チェーンが競合しあい、負けた企業は閉店を余儀なくさせられる
それは時代のなすべしところ、そうなると失業してしまうリスクもあるということでしょう、いま熾烈な争い化にあるチェーン
店舗、何時までも高給料がもらえて良いとは限らないのです、経営者の意向で遠くのお店にと飛ばないといけないかも、
いわゆる会社でいうと単身赴任、その時になって文句も言えないし、もう一度お店を出しても、もうお客さんは戻ってこない、
地元に帰って独立するならまだしも、お店を閉めて働くのも相当な覚悟と決断が強いられるでしょうね、

10.他の業種にも言えることか

このような状況はまだまだと考えていたら大変なことになる、いまもうすぐ傍に近づいてきているのです、大手寿司チェーン
も同じく、食い合いして、合併、閉鎖、どこかの企業が吸収されるという傾向は既に始まっているように思える、
相当な個人寿司店が廃業に追い込まれている、しかしヒントは頑張っているお店もあるということなんです、
昔も関西にはいまの安床屋みたいなところがあり、僕も一度体験したことがありました、お客さんが受付カードを持って
きて、散髪が終わるとそれをまとめて提出すると給料歩合システム、もうどうしたら速く仕事がおわれるのか
そのことだけ考えて仕事せざるを得ない状態に陥ります、

いまは少し改善された方式でしょうがどうしても人間的接客が厳しくなります、流れ作業システムが多いと聞きます、
同じ職人さんにして欲しい、安らぎが今一、慌ただしい、でもこのまま低料金になってゆくと、いまでぎりぎりじぁ
ないのかなぁ〜、格差が2000円もあるとやばい、1000円以内までゆくと景気の動向からみると個人の理髪店に
ゆく人も増えます、いま全国の平均理髪料金は3600円、これを3000円に落とすと戦いになるように感じます
その決断は個人の自由、いままで料金はあげることはあっても下げた事が無いので難しい決断を要求されます
各地区で組合が最低金額を出しているのもおかしい、

11.美容への食い込み

各理容組合からどんどん脱会してゆくのも無理もない、組合はそんなこんなで崩壊の道を歩いていると言えよう
このままでは自由化の波に乗り遅れようとしている、いま老体だからもういい、じゃなくてこれから老体ばかりになる
地方の理髪店主は何か考えないといけない時代に差し掛かっているのに間違いないのかも、じゃ〜どうすればと、、、、
低価格、チェーン店にない長所、短所、これは必ず有る筈、迷ったら他の業界も覗いて見るのも方法かと、あんなに
寿司チェーン店があるのに、あそこの寿司屋さんは何で流行っているのだろう?一度いってみるとそこにヒントが隠れて
いる可能性があると思えますね、例えば店員さんが丁寧、愛想が良い、ある程度安い、新鮮、活気がある、暗くない、
色々と感じることがあります、

例えば創作寿司、値段はすこし抑え目の感じ、お客さんに対する接客、ネタの新鮮さ、作るスピード感、ある程度の
値段に来たらおもちゃのサービス、うどん、ピラフ、ピザの品の多さ、いちいちそんなのはめんどうくさいと言っていたら
世間に乗り遅れます、最終的にはネタで勝負でしょうが、色々と考えているから流行るんだろうと思える、この店はやる気が
あるかどうか
、お客さんはするどい勘で感じる筈です、機械的作業をしていたら二度と来店されないと思う、問題は理容師
の世代、50〜60代(7割を占める)がどう頑張れるかにある、

今後の理容業の発展は正におっちゃんの頑張りにあると感じます、角刈り、スポーツ刈りの追求、アイロンパーマ
へのこだわり、女性カットへの食い込み、おっちゃんの女性カットは難しい部門になろうけど、沢山の団塊世代がいるわけ
だから、できないという事でも無い、安らぎを求める世代へのチャンスも残されている、いま凌ぎを削っているのは男女カット、
これは数に限りのある職人数ですから美容がダントツ有利、美容7割、理容1割、厳しい戦いとなろうけど諦めてはいけない。


理容師が増えても修行先が少数

いま時点増える見込みもないがもし増えても仕事にありつけないという現象に困るでしょう、雇う余裕も無く、給料も
払えない
から雇わない、その割に給料を求める額が高い、ある程度して免許さえ取ればどこでも相当の給料が見込める、
チエーン店舗なら25万は固い、でも普通店舗なら15万貰えればいいとこ、まして見習いならもっともっと安い、修行だから
安いという訳にはゆかない、そう金の卵ですからね、

理容師が消えるといってももう此処15年ぐらい前からなんです、なり手のない職業、ということは勿論開店独立も無い状態、
10年前から次々と閉店廃業が続いているんです、団塊の世代の職人も多く、今後これに拍車がかかってゆくでしょう、
いますぐ理容師を目指してもすぐには反映されないのが現実、修行に時間が掛かりすぎるのが難点、速くて5年、普通で
8年から10年は要する、僕らがなった時期には理容師をみると金髪でカッコ良い感じがしました、やはり流行を先取り
するって感じでした、少なくとも魅力のある職業でした

理容師が増えてくると競争もできてきて盛り上がりますが少ないとそうはゆきません、まず魅力が薄れている、この職業良い
仕事なんです、腕一つでえ食って行ける世界、仕入れも少なく技術が殆どで利益を生みます、確かに修行は大変ですが
自分の為でもあるから頑張れるところがあります、いまはもう少し修行も楽にはなってきたと感じます、芸人の世界も厳しい
ですが成功すれば大きく化けることができる、師匠制度もなく、明日にもビッグになれるのがいまの芸人、でもその競争が
ハンパやなく厳しい、でも理容の場合は普通に努力すれば一生免許を所得することができる、確実に食って行ける世界
なんです



inserted by FC2 system